ミニサイト作りの肝は「テーマ設定」

photo_20.jpgどんなテーマでミニサイトを作るか。
ミニサイトの成否の7割は「テーマ設定で決まる」といっても過言ではありません。

「自分はそんなにアイディアマンじゃないから」と苦手意識を抱く人もいますが、それはクリエイティブな作業を想像しているからかも。実際は違います。「アイディアを生み出す」というより「転がっているネタを拾う」のほうが近いでしょう。

ゼロからの創造ではないので、

「気付くか気付かないか」
「興味を持てるかどうか」
「一歩踏み込んで考えられるかどうか」

です。これは才能というより"視点"あるいは"習慣"の問題。才能と異なり、視点や習慣は割と簡単に身に付きますし、誰でも意識的に変えることができます。


"ネタ"は至る所に落ちている

変わり映えのしない日々の生活でも実は、新しい発見や疑問、興味そそられること、思わずびっくりしたこと・・・などなど、感情が一瞬動かされるモノ・コトに出会う機会はいくらでもあります。インパクト大の発見でなくても、「へー」「おや」程度のライトなことが、むしろミニサイトネタとしては面白い可能性もあります。

●「最近コンビニで高級アイスよく見るよね。流行ってるの?」

コンビニでアイスを買おうとしたところ、ハーゲンダッツのすぐ隣に同じくちょっと高そうなカップアイス発見。そういえば一個200円台の高価格帯アイスに最近コンビニが注力しているっていうニュースを前に見たっけ。どんな種類がでているんだろう。何が美味しいんだろう。ネットで探したら食べ比べサイトとかランキングサイトとかあるのかしらん。アイス以外でも「高価格帯」商品がブームになってるものってあるのかな。「格安なんちゃら」な情報サイトは大量にあるけど、意外と「高級路線」軸で商品を紹介するミニサイトなんてのも面白いのかもしれない。

●「へー、大手町に温泉ができるんだ!」

昼休みに食堂でテレビを見ていたら、来春大手町に天然温泉ができるというニュース。隣の女性二人組の会話が耳に飛び込んできた。「へー、東京でも温泉でるんだ~!」「東京って温泉いっぱいあるんだよ。実はうちの近くにも・・・」 確かに東京=温泉というイメージはないので「東京に温泉」というニュースに驚く人も多いのだろう。東京の温泉ってどんなところがあるんだろう。外国人の観光客も多いし、東京の日帰り温泉をまとめたサイト作ったら面白いのかも。高齢化さらに進めば「手軽に通える近場の温泉」ってニーズはますます高まるだろうし、「ストレスチェック制度」の開始で、企業の福利厚生としても注目されるんじゃないかな。

●「台所のガス台横に棚を設置したい」

台所のガス台横の棚が老朽化。買い替えたいけどジャストサイズの幅の棚、一体どこで探したらいいのだろう。近所の家具店にはなく、通販大手のカタログを片っ端から見ているんだけど、サイズ、好みのスタイルに色と、全要素満足いくものを探すのは至難の業。こういうのって「すきま収納」っていうのかな。いろんな通販会社やオンラインショップのすきま収納、幅や高さ、スタイルで「これ!」という商品を絞り込めたらいいのに。どうせ調べるんだから、ついでに作ってみようかな。きっと同じニーズの人他にもたくさんいると思う。


面倒だったことは「ネタ」になる

今はインターネットを使えばどんな情報でも机の前に座ったまま調べられる時代。・・・のはずですが、実際にはニーズとずばりマッチした情報を得るのは大変だったりします。

例えば海外旅行。路線バスの時刻表をどこで確認できるかネット上で一生懸命検索したり、友達に頼まれたお土産、どの店で買ったら一番お得なのか何軒もはしごしたりすることありますよね。

そうやって苦労して集めた情報、さらに現地を旅して得た経験。ミニサイトを作って発信すれば、今後同じ場所を同じようなスタイルで旅する数多くの人たちに役立ててもらうことができます。例えば私が作ったこのサイトもそんな旅行ミニサイトです。

●キューバ旅行情報館


誰かに教えたい!と思ったことは「ネタ」になる

毎日の生活の中で、目や耳から入ってくる情報量は非常に多いものです。そのほとんどは受動的に飛び込んでくるものですが、自身のアンテナがそれに反応すると「面白い」「誰かに後でこの話をしよう」と思うでしょう。それはきっと、そのネタに反応するのが自分だけでなく、きっと他の人も新鮮な興味をいだくだろうと思っているからです。

そんな中にもミニサイトテーマとなるネタが潜んでいます。ちょっと考えてみて、ミニサイトテーマになる可能性があるものなら、手帳やスマホにメモしておきましょう。

時間があるなら、もう少しその「興味」を深堀りしてみましょう。自分はなぜその情報に反応したのか、他にどういうニーズ・属性の人が興味示す可能性あるのか。後で友達に話すときにより食いついてもらえそうな追加エピソードを仕入れておくのもありです。そんな中からふと、「このネタでミニサイト作ってみたい」とう思うアイディアが降ってくるかもしれません。最初は受動的な情報でも、そこから派生させて思考を巡らせていった先にキラリ光る何かが見つかることがあるものです。


何かに新たに挑戦することは「ネタ」になる

情報サイトを作るには、そのテーマについて相当詳しくないとダメだと思い込んでいる人が多いようです。確かに高度な専門情報サイトをど素人が作ることはできません。ただそんなサイトを求めている人ばかりではありません。むしろ基本的な情報や初歩的なことを知りたいと思っている人のほうが多いはず。また詳しすぎる人がサイトを作ると、初心者ニーズからかい離した内容や、専門用語だらけのサイトになってしまうデメリットもあります。

新しい趣味や学習、料理にダイエット&美容、仕事関連のスキルアップなど、始めて間もない人や、まだ1~2年くらいという初級・中級の人のほうが「実践的で役立つ」「ちょっとだけ後輩の人のニーズをよく踏まえた」コンテンツを作れる可能性があります。

人は誰かに教わるより、誰かに教えようと思った時に一気に知識・スキルを伸ばすことができるものです。ミニサイト作りでもきっとそんな副次的効果を実感できるはず。「ミニサイトのネタになる」と思うことが、挑戦への一歩を後押ししてくれたり、あるいは「ミニサイトで情報発信している」ことが継続&目標達成へのモチベーションになることだってあります。


コンプリート目指せそうなことは「ネタ」になる

「これは全制覇しちゃいたいな!」

なんてことに出会ったこと、一度くらいありませんか。
特定地域で新たに誕生したB級グルメを全店舗分食べてみたい、ハーゲンダッツのアイス全種類食べ比べたい、東京湾に注ぎ込む川の河口をまわって全部写真撮りたいなど、コンプリート対象はいろいろ。

もし今何か「コンプリートしたい」かつ「コンプリートできそう」なテーマを温めているなら、それは格好のミニサイトネタになります。あまりマニアックすぎると他に興味持つ人が限られてしまい、集客面では厳しい事態も予想されますが、だとしてもコンプリートした証、記念になるはずです。


まとまった情報欲しいなあと思ったことは「ネタ」になる

既に情報過多なインターネット空間ですが、情報は「多いか少ないか」という量だけが問題なわけではありません。むしろある程度の情報量があったら、そこから先は「整理されているかどうか」「適切な切り口でまとめられているかどうか」が大事になってきます。

インターネットで何か調べごとをしていて、「これ、どこかで情報まとめてくれていないかなあ」と探した経験をお持ちの方きっとたくさんいるでしょう。「Naverまとめ」などソーシャルのまとめサイトがこれだけ需要あるのも、情報が多すぎてそこから本当に必要な読む価値ある情報だけフィルタリングする作業が大変だからです。

もし今後「情報まとめたものがほしい」と感じる機会があったら、すかさずメモしておいてください。いつかそれが、ミニサイトネタになるかもしれません。


比較検討したことは「ネタ」になる

例えば洗濯機、掃除機などの家電製品。あるいは資格試験を受けるための通信講座。赤ちゃんのベビーカー、家族旅行で訪れる旅館などなど、最後いくつかに絞った候補の中から、「AにするかBにするか、はたまたCか」と最後の検討を行うことってよくありますよね。最後どうにも決めかねた時には「見た目の好み」などで決めることになるのでしょうが、その過程では、さまざまな項目で比較検討するはずです。

そんな比較検討の過程で得られる情報も、アウトプットすればミニサイトになります。
最初は何を手掛かりに検討すればいいのかも暗中模索というケースもあると思いますが、情報収集するうちに、検討項目や、どういった点に注意して考えればいいのかも少しずつ見えてくるはずです。そうして比較検討し最終的に決定したあなたが持っている体験は、これから検討しようとしている人にとって価値あるものです。

「検討する前の何もよくわかっていなかった自分」を想定読者に見立て、親切に手引きをしてあげるコンテンツを作ってみましょう。


見慣れないものがたくさんある場所には「ネタ」がある

旅先の土地ではたくさんの新鮮な発見があります。といっても、別にそこに珍しいものがゴロゴロしているからではありません。単に自分にとって「初見」であり「見慣れていないもの」だからです。現地に住んでいる人にとっては日常のありふれた風景にすぎないものが、旅行者にとっては新鮮で刺激的に映るのです。

人は、そうした新鮮なものを目にすると頭脳が回転し始めます。
これは何だろう?どう使うんだろう?どんな人が興味もつんだろう?そこから何か、ミニサイトテーマになるようなアイディアも生まれてくるかもしれません。見たものと直接関連しなくても、派生的にテーマが思いつく場合もあるでしょう。

何も週末を使って一泊二日の旅にでるだけが旅ではありません。通勤途中に歩いているバス通りから一歩入った路地を歩いてみてはいかがでしょう。会社の窓から見下ろした時に視野に入る、なぜかオフィス街にぽこっと存在する緑地帯、昼休みに散歩がてら行ってみてはいかがでしょうか。
よく車で通る橋は、その脇に階段があって降りられるようになっているかもしれません。試しに降りてみたら、そこが遊覧船の発着場所になっているなんてことも。

私たちが毎日生活している空間なんて非常に狭く、そして多くの人は常にほぼ同じ空間の中だけで生息しています。でも路地を一本入ったら、あるいは坂を上ってみたら、いつもより一個手前の駅で電車を降りてみたら、そこには新しい刺激的な世界が広がっているのです。ネタもたくさん転がっているはずです。


 + + +


転がっているネタに気付いて拾えるようにするためには、
視点と習慣を意識して変える必要があります。

逆に言えば、視点と習慣を変えることができれば、
きっとすぐに気が付くはずです。

この世の中には、そして自分の周りには、
ミニサイトのネタがわんさか転がっているということに。

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